2019-07-02
■ [自然・虫] 八重山遠征三日目~最終日
八重山三日目。石垣での二日目。また朝6時に起きて出発。
前回とは逆に西から時計回りに。
その前にまずは腹ごしらえ。
定番のとうふの比嘉さんでゆし豆腐セットをいただく。優しいお味が胃に染み渡る。
アカショウビン探しに行ったトモキチさん、津田さんと別れ、近くの畑地の用水路へとトンボ探しに行くと、遠くにムラサキサギが立っていた。
レンズを付け替えている間に逃げられそうだったので、100mmマクロ装備のまま近づく。
やはり飛ばれた。
それでもそこそこの距離で数枚撮れた。
恐竜の子孫なんだなあとなんだか納得してしまうフォルム。
そしてなんだかモモ肉が美味しそうですな。
鳥もトンボも空振り気味のまま移動。
いつものばばやさんで生絞りジュースをいただく。
何代目なのか、いつも違う猫がいる。
いつもこの椅子で寝ている。
ちょうどお昼なので嘉とそばさんでエビそばをいただく。
ここの麺はちょっと変わっていてラーメン風。そして焼いたエビが香ばしい。
食後に今年初のかき氷。
この面子で冷たいものを食べるといつも、自分だけ頭がキーンとならないことを話題にされる。
一度くらい経験してみたいもんですのう。
お店の敷地にはもう成虫になったハラビロカマキリ。
そして初めての石垣以来となるツノトンボもいた。
こいつ臭いんですよと津田さんに教えてもらう。
嗅いでみる。カメムシ風の甘い香り。二度目はないだろう。
顔は可愛いんだけどねえ。
イワサキクサゼミを初めて目の当たりにし、その小ささに驚く。
さとうきび畑で鳴き声はしているものの、姿は見つけられなかったのだ。
東へとトンネルを抜け、メインとなるとっておきの林道へ。
今回初のサキシマキノボリトカゲ。ここにはいつもたくさんいる。
この子らは逃げないし絵になるし、何度撮っても飽きない。
指を差し出してもこのとおり。
今回初めてちびっこい子にも遭えた。
サキシマカナヘビも何度か遭遇。
目が慣れたか、よく見つけられるようになった。
警戒心が強い子もいるが、あっさり捕まる子も。
ここは水辺が近いが、トンボは以前より減ってしまったようだ。
それとも単に日が悪かっただけなのか。
そういえば以前はたくさんいたハンミョウやギングチバチも見かけなかった。
去年は小型のものしか見かけなかったが、今年はかなりのサイズのオオジョロウグモがいた。
津田さんがハンドリング。
大顎はすごいが、手に乗せるだけなら噛みはしない。
尖った肢先が少しちくちくしてこそばゆい。
先週まで雨が続いたせいか、この日はアオミオカタニシがやたらと目についた。
だいたいは殻に籠っているが、中にはアクティヴに這う個体もいた。
触覚つけ根のつぶらな目が大変かわいらしい。
さらに奥地の水辺へと移動。
途中カンムリワシを見つけたが一枚撮っただけで逃げられた。
まだ白い羽の残る若い個体。
水辺は不発。チョウの集団給水は見られず。時間帯が悪かったか。
帰り際にヤマンギことイワサキカレハの幼虫を見つけた。八重山の藪漕ぎでは常に気をつけている生物の一つ。地元ではハブより怖いなどと言われることもある毒持ち。この子は10cmほどあった。
最終日の朝。
アオバトをようやく近くで撮れた。
何度も頭上を行くところは見かけていたが、警戒心が強いのかこれまでは撮る機会に恵まれなかったのでうれしい。
そういえば今回ハチをほとんど撮っていなかったな、とアオスジコシブトハナバチを撮って終了。
ここで見たことのない大型のハナバチを見かけたが、これは次回の楽しみにとっておく。
離島ターミナルでまたマリヤシェイクを飲みつつバス待ち。
そして空港へ。
今回も濃くて無茶苦茶楽しかった。
まだまだ見たいものはいっぱいいるし、また皆で行きましょう。
2019-07-01
■ [自然・虫] 八重山遠征二日目
前日夜中まで夜回りしたが、この日も早朝6:00起きで出発。
島のほぼ南端から北端を目指す。途中激しく雨が降ってきたがほどなく止んだ。
橋の上にはキシノウエトカゲの素敵な像が。本物には遭えなかったが。
道路脇の柵にアカショウビンがいた。
これまでも何度か道路を走っているとガードレールや歩道柵に止まっているところを見かけていたが、原付で近づくと大抵逃げてしまった。早めに気づいてバイクを降りて近づいても同じ。それが車の中からだとこちらの姿が見えないからか、まったく逃げない。止めた車のすぐ真横まで移動してきてくれた。
窓を開けた車内からたくさん撮ることができた、
日も高くなってきたところで星砂の浜へと移動する。
星砂というのは有孔虫の殻である。これが堆積。見た目は極小のおっとっと。
浜辺にはコオロギバチっぽい狩りバチが徘徊しているが、今日はハチよりも魚をメインに。
ゴーグルとシュノーケルだけ装備して入水。いや入水といったら自殺のことか。しかし実際のところウミヘビやらオニオコゼやらハブクラゲやらイモガイやら海の生物は簡単に人の命を奪うだけの強さを持った毒持ちも多いのである種の覚悟は必要である。気をつけましょう。
水に入ってすぐ珊瑚や岩が点在し、魚の種類も数も多い。
魚種によっては好奇心から近寄ってくるものも多い。これなど指を差しだしたら甘噛みしてくれた。もちろん、ブダイのようなごつい歯を持っていないことを確認してからの行為だが。
これなど50cmはありそうで、目の前にするとかなり迫力がある。
そしてどれもみな美味しそうである。
お昼前に海から上がり、お目当ての店へと移動。
しかし臨時休業だったため手近な店へと飛び込む。
これが大当たり。野菜ソーキそば、大変美味しゅうございました。
青空にベッコウチョウトンボの群舞。水辺からは離れているのだが。
そして道路を横断するセマルハコガメ。
このカメはこのシチュエーションでしか見たことがない。
途中林道などを覗いてはあれこれ撮影。
これはシンジュサン幼虫。成虫も見たかった。欲を言えばヨナグニサンも。
午後遅くになってまた石垣島へと移動。
別の宿へとチェックインし、レンタルバイクを借りて日暮れまでバンナ公園で撮影。
生垣にサキシマカナヘビ。八重山四回目にしてようやく撮ることができた。
昨年も遠目には目にしていたが、さっさと逃げられたのだ。
この擬態具合でよく見つけられたなと思ったが、翌日もあっさり見つかった。一度目にすると目が慣れて次からあっさり見つかるの法則は絶対的なものである。
日が落ちてきて、昼間とは違った鳴き声がし始める。昼間もそうだが、その声が鳥なのか虫なのか爬虫類なのかなかなか判別できなかったが、三人いると何かしら教えて頂けるので心強い。
クジャクも寝床の樹上へと移動してきた。この鳴き声は聞き間違えようがないが。そして見慣れない生き物ばかりなのでうっかり忘れがちではあるが、クジャクは本来ここにいてはいけない鳥である。
この日のフクロウは遠かったが、オオコウモリはすぐ頭上に降りてきてくれた。
やはり大きい。飛んでいる姿は何事かと思うほど目に違和感を覚える。この後しばらく身繕いをして、うんこして去って行った。
雲が多く星撮りは諦めていたが、奇跡的に少しの間晴れてくれた。
星素人の自分にはお二方の解説がたいへんありがたい。
宿へと戻り、予約しておいた昨年大当たりだったお店で夕食。
こっちはほんとうに魚が美味い。しかもお値打ち。三人前でこの量である。
三日目に続く。
2019-06-30
■ [自然・虫] 八重山遠征初日
二週間前くらいから天気予報にはやきもきしていたが、フィリピン生まれの熱帯低気圧も逸れ、あまり長時間降られるようなこともなく概ねよい天気に恵まれた。
乗り換え地の那覇では雨だったが、石垣は曇り。
だいたい於茂登岳の上はいつもこんな感じに雲をかぶっているし、天気図を見る限り大丈夫だろう。
朝は5:30の始発で出てきたが、石垣空港着は14;00。そこからバスで離島フェリー桟橋まで移動。
ここでは必ずマリヤシェイクを飲む。日本一美味いシェイクなのだ。
フェリー乗り場にはカンムリワシ銅像。ボクサーの銅像といったらこの人とロッキーくらいではなかろうか。
高速船にて西表島へと渡る。
八重山四回目にして初の西表島。こちらでしか見られない生き物もいるし期待が高まる。
こんなところに来ても、姿と鳴き声が大変目立つヒヨドリ。
ここのヒヨドリはやや赤錆めいた色をしている。
レンタカーを借り、宿のチェックインもすませ、日没まで少し林道廻り。
ようやくクロカタゾウムシに出会えた。津田さん案内の場所であっさりと。
やはり来たことのある人がいると心強い。強烈な雨男ということは問わず。
なにやらハゴロモの仲間。とても面白い形をしている。
この仲間は儚げな淡い色のものが多いが、これはくっきりしている。
先週まで雨続きだったせいなのか、チョウがやや少ない印象。
日没は19:30。夜廻りに出発。
夜の林道は真っ暗で寂しい。一人だったら絶対に来る気になれないまったき闇が続く。そんな中、ライトに浮かび上がる姿の多くはこのヤドカリ。天然記念物だという。
カニもたくさん這っている。青いのやら赤いのやら。
流れにはテナガエビもいる。
そして夜はヤモリ天国。こちらの車をタクシー代わりにしている。
お目当ての一つオオコウモリは遠かったが、リュウキュウコノハズクは近い距離でサービスしてくれた。
サイズ的には『タイタンの戦い』に出てきたブーボくらいか。けっこう小さい。
ホタルの幼虫が地面を徘徊していた。
幼虫の光る理由がよく判らないが、とにかく光っている。
光っているときの方が多いくらい光っている。
別の灯火ではお目当ての一つサキシマハブに出会えなかったが、八重山四度目にして初めてヒメアマガエルを撮ることができた。以前一度石垣では見ていたが、そのときは足場が悪く滑って転んだ隙に逃げられたのだった。
頭が小さく大変可愛らしい。
この後海岸まで出たが、明かり一つない浜辺はほんとうに怖ろしい。
そして本日はここまで。明日に備えてさっさと寝る。
宿のシャワーが夜22時を過ぎると水しか出ないことにはずっこけたが。
2019-06-02
■ [自然・虫] コハナバチとツチスガリ
この季節だけのお楽しみの一つ、コハナバチの営巣地を観察。
腰を落ち着けて撮る前に、一通り奥まで見ておく。
ハッチョウトンボは昨年同様まだ回復せずとても少ない。
ムカシヤンマはものすごく数が多い。
少し立ち止まっているとすぐこちらの身体にとまってくる。
先週いなかったモノサシトンボが一気に増えていた。
一方ホソミイトトンボは姿を消した。
このイトトンボの多い水辺へと降りる小径が、コハナバ類の営巣地。
春速い時期とこの時期の二回見られる。
よく似ているがサイズが微妙に違う二種がいるようだ。
花粉を採集しにいかないときは、こうして穴の入り口で見張る。
寄生バチやハエなどが多いから常に警戒しているよう。
それ以外にも、直接母バチをさらってゆくツチスガリもいる。
まだ少ないようだが、しばらく眺めていると現れた。
地表近くを飛びながら巣穴を覗いて回る。
しかしなかなか獲物を狩るところが見られない。
まだ出始め直後で慣れていないのだろうか。
巣穴はコハナバチと同じところにすぐ並んで作られる。
ものすごく緊張感ある住宅地。
狩ったコハナバチを運んでくるところが見たいのでが、今日はどうにもスローペース。
穴にいるものは手出ししてもすぐ奥に引っ込んでしまうので狩れないのか。
母バチの顔を見ただけで他へ移ってしまう。
ようやく狩りに成功した。
ハナバチが巣に戻ってきて、穴に潜り込む寸前で飛びかかった。
すぐに麻酔針を打ち込み、しばらくはこの体制で動かない。
このまま手に乗せても撮れそうだと近づいたら、獲物を離して去ってしまった。
すると即座にアリがやってきて、動けないコハナバチを運んでゆく。
昨年も確かめたが、アリが手を出してくるとツチスガリもすぐ諦めてしまうようだ。
やはりアリは怖いか。一度組みつかれたらすぐ他のアリが来てしまうし、そうなったらもう逃れるすべはない。
2019-05-25
■ [自然・虫]
ヒキガエルの仔の上陸は終わってしまったようで、それを狙ってやって來るヒバカリの姿もなし。
代わりにヒバカリサイズのヤマカガシはいた。農道に15cmくらいのヒバカリの轢死体がひとつ。
コハナバチの集団営巣地は活況。もりもり盛土。
誤って踏んでしまったところを必死に掘り返すお母さん。すまんね。
体長7mmほどしかないが、それでも近くではちゃんと翅音が聞こえる。
ハラアカコハナバチが寄生しようと巣穴を見て回る。
来週にはツチスガリも出てさらに騒がしくなりそうだ。
そのコハナバチの餌場にはニホンミツバチも来ていた。
アカシジミをずいぶん久しぶりに見た。昼間は不活発なせいか、見ない年もある。
池の対岸から突然飛び立った猛禽。顔からそうじゃないかとは思ったがまさかこんなところにいるとも思えず、ハチクマだよと教えていただきようやく納得。10年以上通っているのに初めて見た。名の通り、ハチの巣を襲うところも見てみたいものだ。
ハッチョウトンボがようやく一頭。三年前は大発生。二年前に大雨続きで壊滅状態。昨年も極端に少なく、今年もまだ回復とはいかないようだ。
川に降りたがグンバイトンボはまだ見られず。
代わりにコヤマトンボと戯れる。流し撮りらしい一枚。
湿地の奥のほうから山を下りた民家周辺まで、まんべんなく姿の見られるムカシヤンマ。ここ何年もずっと安定している印象。
2019-05-22
■ [自然・その他] 伊豆遠征
河津のKawaZooへ行ってきた。
Izooの姉妹館とのことで、爬虫・両生類全般を扱うあちらと違い、こちらはカエルのみ。
施設は小ぢんまりしているが、そもそも対象が小さなものばかりなのでこれでも見ごたえは十分。
屋内には水槽だけでなく植生とミストで熱帯雨林を模した部屋があり、たくさん放し飼いになっている。
手を伸ばせば触れられる距離で観察できるこの幸せ。
中庭には田んぼというかビオトープ的なものがあり、ここも国産種が放し飼いになっている。
そういう季節だからな。いい色になってますな。
一生に一度はハトヤに泊まりたい。ある程度以上の年齢の者ならばそんな思いを胸に抱いていることだろう。あのCMの刷り込みは強烈であった。ちなみに弟に聞いたら「なにそれ?」と言われた。7つ違いでこれである。7年早く生まれ呪いにかかっておいてよかった。
おなじみの近未来風トンネル。
そこから見下ろすと消防車。ナンバーはもちろん4126。
確認できなかったが、送迎バスのナンバーもそうらしい。
ロビーは広い。しかし誰もいない。
連休明けということも影響したか、自分たちを含めこの日の宿泊客は3組。おかげで広い部屋に変えていただけた。
そういうことがあったから言うだけではないが、接客は大変感じがよい。
部屋には伝説の銘菓ハトヤサブレ。
他にもハトの置物や浴衣の柄などハト率高し。
窓の手すりにもハトがやって來る。監視されているわけではないだろうが。
もちろん大浴場や大食堂でも細やかなハトの気遣い。
ちなみに大浴場は貸し切り状態だった。
ハトグッズがやたら可愛い。
昭和の香りぷんぷんな大変落ち着く宿でございました。
次に伊藤方面に行く機会があればぜひまた泊まりたい。
というよりここは未来への遺産として残すべき。
2019-05-21
■ [自然・虫] 湿地と川
湿地や川巡り。
ようやくアオサナエの飛翔を撮れたが、この日はこれ一回きりのコンタクト。
コマルハナバチがたくさん訪花していた。
早くから現れたバラハキリバチは営巣活動まっただ中。
この季節、どこに行ってもカワトンボがたくさんいる。
前週に続いてチャイロオオイシアブを発見。
一度見つけると次からも目につきだす法則がここでも。
昼行性のスズメガの仲間。やや小さめ。
春先一度は撮っておくクマバチ♂のホバリング。
近所の中規模河川の下流域で網を出す。
ここではやや少ないシマヨシノボリ。そろそろ産卵の季節。
最もよく目にするのはこのゴクラクハゼと…
でっぷりしたヌマチチブ。
俎上してきたカジカの稚魚。かなり多い。
こちらはやや少ないアユカケ。
それでも今年もちゃんと見られてよかった。
この後豊田市のほうまで長いこと登ってゆく。
11月頃には逆に成魚が産卵のため降りてくるらしいが、一度くらい見てみたいものだ。